「カウンセリングとはどのようなものか」「診察とどう違うのか」を知りたい方は少なくありません。話を聞いてもらうだけで意味があるのか分からないと、相談の一歩目が重くなりやすいものです。当院では、カウンセリングは気持ちや考えを整理し、診察と並行しながら回復や再発予防を支える方法の一つだと考えています。この記事では、原案の内容をもとに、カウンセリングの基本、資格、事例、進め方を整理します。
カウンセリングと診察の違いがまだよく分かりません。自分にも必要なのか迷っています。
その迷いは自然なものです。当院では、診察で状態を確認しながら、必要に応じてカウンセリングで気持ちや考え方を整理していく流れを大切にしています。
この記事でお伝えすること
- カウンセリングがどのような場か
- 臨床心理士・公認心理師とはどのような資格か
- カウンセリングの具体的な事例
- 当院でご相談いただく際の考え方と進み方
日常生活の中で、誰でも悩みや不安、ストレスを感じることがありますよね。けれど、それを一人で抱え続けると、だんだんと心が疲れてしまいます。カウンセリングは、そうした気持ちを安心して話せる場所です。
厚生労働省はカウンセリングを「医師や心理士が心の悩みを聞き、こころの専門家としての視点から指導や援助を行う治療」としています。
相談や助言を受けることは日常の様々な場面で行われる営みですが、家族や友人、同僚など親しいからこそ相談がしにくいというようなことがあるかもしれません。カウンセリングの場では「相談をする・される関係」以外の関係が存在しないということが非常に重要です。相談相手が第三者であることで、相手からの評価や反応を気にすることなく対話をすることができ、そういった関係であるからこそ治療が安心・安全に進んでいきます。
みなぎこころのクリニックでは、臨床心理士、公認心理師といった専門の資格を有した心理士がカウンセリングを行います。
「何を話せばよいか分からない」「うまく言葉にできない」という段階でも、気持ちを整理するきっかけとしてカウンセリングが役立つことがあります。
出典: 厚生労働省「カウンセリングについて」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/consultation/counseling/index.html
臨床心理士、公認心理師とは
当院でカウンセリングを担当する心理士について、資格の違いを知っておくと、相談先としてのイメージを持ちやすくなります。
臨床心理士
公認心理師
心理職にはその他の民間資格も多く存在しますが、当院では臨床心理士・公認心理師の資格を持ち、それぞれの資格に準ずる心理療法の知識と経験をもつ心理士がカウンセリングを担当いたします。
カウンセリングの事例紹介
カウンセリングには様々なアプローチや技法があり、一人一人に合った治療計画を立て、多角的に取り組んでいきます。ここでいくつかカウンセリングの事例をご紹介します。
【事例1】職場での負担が重なり休職したAさんの場合
仕事量の増加や職場でのプレッシャーが続く中で、次第に眠れない、出勤前や職場に近づくと強い不安や動悸が出る、食欲が低下するといった状態になったAさん。「このままでは仕事に行けない」と感じ、心療内科へ受診。医師より休養が必要と判断され休職となりました。しかし、休むことへの不安や職場への申し訳なさを強く感じており、医師からの提案で診察と並行しながらカウンセリングを開始することとなりました。
これまでの経緯や現在の状態を語る中で、「自分が頑張らなければならない」「迷惑をかけてはいけない」といった思いが強く、無理を重ねてきたことに気がつき始めました。こうした考え方が自分を追い込み、不調を長引かせているのではという視点から、こうした考えがどうやって出てきたのか、自分がこの考えとどう向き合っていくとよいのかなどの検討をしていくようになりました。
カウンセリングを続けながら少しずつ整理が進んでいく中、「今戻っても大丈夫」と思えるようになったタイミングで、復職に向け会社とのやりとりも徐々に開始。その中で生じてくる職場に戻ることへの不安なども都度丁寧に言語化し、再び無理を抱え込まないための工夫についても具体的に話をしていきました。
その後、医師の判断のもとで段階的に復職となり、時折不安を感じたりする際にはカウンセリングで話した工夫を活かして対処をしていきました。現在はご自身の体調やペースを大切にしながら働き続けられるようになっています。
Point: 状況の整理や考え方の見直し、再発予防に向けた準備が大切です。
【事例2】強い不安と確認行為に悩まれていた方への支援の事例
「戸締まりや電気の消し忘れが気になり、何度も確認してしまう」という症状が続いているBさん。外出時には鍵やコンロの確認に長い時間がかかり遅刻が増え、「やりすぎだと分かっているのにやめられない」と強い苦痛を感じるため外出自体を避けることが多くなり、日常生活に支障が出るようになりました。心療内科を受診し、強迫性障害と診断され、医師からカウンセリングを勧められました。
カウンセリングでは、まずは、強迫症状の仕組みについて理解を深めることから開始しました。そのうえで、不安を避けるのではなく、あえて向き合い、段階的に確認を控えることで徐々に不安が下がっていくことを体験していく曝露反応妨害法を取り入れました。
最初に「どんなことにどの程度不安を感じるか」を心理士とともに整理していきました。その中でも比較的取り組みやすい課題から始め、徐々に難易度を上げていくようにしたり、確認をしないことで、「本当に問題が起きたか」を振り返ることで、不安の予測と現実とのズレにも気づけるようになっていきました。
その結果、外出前の確認時間は大きく短縮され、「不安になることはあるけれども、確認しなくても外出できる」という感覚が芽生え、最終的には、日常生活に大きな支障なく外出できるような状態まで回復しました。
Point: 曝露療法は段階的かつ安全に進めることで、強迫症状の改善に有効なアプローチとされています。
当院でカウンセリングをご相談いただくとき
ここまでのように、カウンセリングは気持ちや考え方の整理、再発予防、生活の中での工夫を考える場として役立つことがあります。当院では、まず診察で現在の状態を確認したうえで、必要に応じてカウンセリングの活用をご相談いただく流れを大切にしています。
まずは診察で整理してから考える形でも大丈夫です
「カウンセリングが自分に合うのかまだ分からない」という場合も、最初から決めておく必要はありません。初診や再診の中で現在の困りごとを確認し、どの支援が合いやすいかを一緒に整理していきます。
| 項目 | 診察 | カウンセリング |
|---|---|---|
| 対象 | 精神疾患やそれに伴う症状 | 日常生活における悩みやストレス |
| 進め方 | 診断や治療方針を確認し、必要に応じてお薬の処方などを検討する | 感情や思考の整理をサポートし、必要に応じて心理療法を用いながら立ち直りのきっかけを一緒に考える |
| 当院での考え方 | 医師が現在の状態や治療の方向を確認する | 診察と並行しながら、必要に応じて心理士が支援を行う |
今のつらさや生活への影響を確認し、どの支援が合いやすいかを整理します。
不安の整理、考え方の見直し、再発予防の準備などが役立ちそうな場合に活用を検討します。
関内駅徒歩1分で、24時間WEB予約をご利用いただけます。お急ぎの方は電話での予約も対応しており、初診後の進み方も含めて相談しながら決めていきます。
みなぎこころのクリニック横浜関内
- 住所: 神奈川県横浜市中区羽衣町1-2-8 銀泉関内ビル5F
- アクセス: 関内駅徒歩1分
- 診療時間: 10:00-14:00 / 15:30-20:00
- 休診日: 年中無休
- 24時間WEB予約をご利用可能。お急ぎの方は電話での予約にも対応
- 医師とカウンセラーが連携し、必要な支援を一緒に整理していきます
ご予約はWEBから24時間受付です。お電話は 045-308-9556 で承っています。
カウンセリングの適応や進め方は、症状や生活状況、診察結果を踏まえて個別に判断します。服薬や治療方針は自己判断せず、診察でご相談ください。
カウンセリング Q&A
- カウンセリングに何か準備していくことはありますか?
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特に事前に準備が必要なことはございません。もしご自分の言いたいことがしっかり言えるかなどの不安がありましたら、事前に話したいことのメモなどをご用意いただいたり、それを共有しながらお話しを進めていくことは可能です。
- どれくらいの頻度で実施しますか?
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実際にお話しさせていただいてからのお悩みの内容、状況、療法などによって異なります。お話をしながら自分にあった頻度を担当者とともに決めていきます。
- 同じ人がずっと担当するのですか?
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基本的に担当者は固定となります。予約制となりますので、初回以降は担当と日程を相談しながら予約を取らせていただきます。
- カウンセリングと診察の違いはなんですか?
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診察では、精神疾患やそれに伴う症状を対象に、症状の緩和や回復を目標としています。診察や検査を通じて診断を行い、必要に応じてお薬の処方などの医学的なアプローチを行います。一方、カウンセリングでは、日常生活における悩みやストレスなどを対象に、お話しをうかがわせていただきます。その中で、感情や思考の整理をサポートさせていただいたり、必要に応じて心理療法を用いながら患者様自身の力で立ち直っていくきっかけや方法を一緒に考えさせていただきます。
- まずは診察で相談してから考えてもよいですか?
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もちろん大丈夫です。当院では、まず診察で現在の状態や困りごとを整理し、そのうえで必要に応じてカウンセリングの活用をご相談いただく流れを大切にしています。









